ポリマー表面の物理化学
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概要
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ポリマー表面の物理化学的性質は,接着,塗装,粉体の分散などの実際的な諸問題の基礎をなす性質として重要である,ここでは,固体ポリマーと液体との相互作用としてぬれの問題,固体ポリマーおよび溶融ポリマーの表面張力,吸着現象などを中心にとりあげてみた。ぬれの現象は,Zismanの臨界表面張力の概念を利用すると,ポリマー表面の化学組成によって整理することができる。固体ポリマーの表面張力は,最近いくつかの方法で求められており,分子構造の観点から議論することも可能になると思われる。ポリマーに対する気体の吸着熱や吸着の際のエントロピー変化の測定などから,ポリマー表面のエネルギー状態も推定できるようになるかもしれない。液体表面におけるポリマー単分子膜の研究は,とくに立体規則性高分子の研究手段として有効な方法を提供するかもしれない。以上述べた諸問趣について比較的最近の文献を参照しつつ,できるだけ分子構造の観点から論じようとしたが,このような目的に対する系統的な測定例がはるかに不足しており,今後に残された問題として興味ある分野を提供している。
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