中学校における小規模結核感染事例の検討 : 予防可能例と考えられた患者からの感染
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
区立中学2年生の女子生徒が, 父親 (病型bH2, ガフキー6号) からの感染により, 病型bH2, ガフキー10号の肺結核を発症した。父親の登録2カ月後に実施したツベルクリン反応検査 (以下, ツ反) の結果は, 化学予防の適用基準外で予防内服はしていなかった。1年後に予定していた胸部XP検査は未実施のまま, 検診予定の2カ月後に有症状受診により医療機関で発見された。この女子生徒の発病に伴い, 通っていた学校の生徒や教職員を対象に接触者検診を実施した。その結果, 学校での集団感染はなかったが, 個別の接触状況と過去の学校検診のツ反結果を検討したところ, 生徒4名が化学予防の適用となった。BCG既接種者のツ反による結核感染診断の困難さと, 家族検診の徹底の重要性を痛感した。また, 接触者検診に際しては, 詳細な接触状況と過去のツ反結果の把握が有用であった。
- 2003-10-15
著者
関連論文
- 早期乳児をもつ母親の仲間作りの援助について : 関連施設との連携により、地域の育児力の向上をめざす
- 東京23特別区の高齢者の標準化要支援・要介護者比 : 介護予防を軸とした公衆衛生活動の評価指標の開発
- 中学校における小規模結核感染事例の検討 : 予防可能例と考えられた患者からの感染
- 中学校における小規模結核感染事例の検討 : 予防可能例と考えられた患者からの感染