肺結核治療失敗とmiss-management
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概要
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[目的] 多剤耐性以外での肺結核の治療失敗の要因を臨床および結核対策の立場から検討する。 [対象と方法] 1993〜2003年に複十字病院に治療失敗を理由に入院した患者のchart review。 [結果] 分析可能な24例中4例に穿孔性結核性慢性膿胸が合併しており1例では治療失敗の主因と推測された。6例では不規則内服が確認ないし疑われ, うち2例ではmiss-managementを伴っていた。Missmanagementのみが認められた例9例中8例はこれが治療失敗の主因と考えられた。明らかな治療失敗の要因が認められない5例中2例では薬剤感受性検査の無視が強く疑われた。全体では24例中10例 (41.7%) で治療失敗の主因がmiss-managementにあるものと推測され, 不規則内服よりも大きな問題であることが示唆された。 [考察と結論] 膿胸, 菌陰性例での弱い治療, 治療初期からのrifampicin+ethambutolのみの弱い治療, 副作用への対処の拙劣さは治療失敗のrisk factorとなり得ることに注意が必要である。また, 薬剤耐性結核対策の観点からは, DOT以外に結核医療の質を確保する方策が必要であると考えられる
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