イソニコチン酸ヒドラジド耐性結核が多剤耐性となる危険について
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概要
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〔目的〕イソニコチン酸ヒドラジド(INH or H)耐性リファンピシン(R)感受性結核の予後を検討する。とくに多剤耐性化の危険を評価する。〔方法〕1990年1月より2000年12月に複十字病院で治療を開始した結核症をretrospectiveに検討した。〔結果〕163例の対象症例のうち,4例は治療中に多剤耐性となっていた。77例は菌陰性となり治療を完了しその後2年間再発なく治癒を確認できていた。ほかに38例で治療を完了していたがそのうち1例は再発し,37例は治療終了後の追跡が短く再発の有無については判断できなかった。死亡14例,治療中断13例,転院17例であった。多剤耐性化例と治癒例とを比較したところ,治療開始時薬剤数4剤以上は3剤以下に比して治癒例が多かった。そのほか,糖尿病では多剤耐性化例が多い傾向にあり,また標準治療を開始したものの中ではZを含む治療を行ったものは,Zを含まないものよりも治癒例が多い傾向にあったが有意差はなかった。〔結論〕Zを含む4剤以上を用いた治療開始,薬剤耐性を予測した治療と,治療開始後の速やかな薬剤感受性検査結果の把握と対応が多剤耐性化の予防に有効と思われた。
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