肺結核の再発診断における胸部X線写真の限界
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
〔目的〕肺結核治療終了後の再発診断における胸部X線写真の有用性を検討する。〔対象と方法〕1993〜2003年に複十字病院で標準的治療終了後に肺結核の再発で治療を開始した患者のChartreview。〔結果〕分析可能症例中19.5%(8/41)では再発時に胸部X線写真の悪化が見られず, その半数ではかえって改善が見られた。分析可能再発例全体での胸部X線写真の感度は80%程度で, この感度は喀痰塗抹陽性を伴う再発においても不変であった。また有症状の再発と無症状の再発での胸部X線写真の感度は,前者92.3%,後者60.0%であり有意に後者で低かった。〔考察と結論〕再発早期診断の手段として胸部X線写真の感度はそれほど高くはなく,胸部X線写真所見にかかわらず菌検査の施行が重要である。特に無症状時の再発診断においては胸部X線写真撮影の有用性はかなり制限される。今後治療終了後の定期的経過観察の方法ないしその必要性について再考が必要である。
論文 | ランダム
- PL法の現状と今後の課題--過去5年間の国内判例の分析から (特別企画 製品安全の現状と21世紀への期待)
- Note on Parity-Violating Asymmetry in Inclusive Photoproduction of Lepton Pairs
- 企業のこれからの製品安全活動と製造物責任(16)PL法の周辺制度の整備をめぐる最近の動向
- 樹木の凍裂--発生状況とその原因
- 企業のこれからの製品安全活動と製造物責任(10)米国の最近のPL動向--第3次不法行為法リステイトメントの成立