集団感染が懸念された大学での薬剤耐性結核事例におけるクォンテイフェロン®TB-2Gの有用性
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概要
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〔目的〕結核接触者健診における感染診断および化学予防対象者選定を目的とし,QFT検査を行いその有用性を検討した。〔対象と方法〕某大学の2年生進級時の定期健診を契機とし喀痰塗抹ガフキー6号,咳の期間8カ月,感染危険度指数48の最重要にランクされる薬剤耐性結核患者が発見された。本事例において,従来のツ反検査で集団感染が懸念されたためQFT検査を実施し,化学予防対象者決定と接触者健診の範囲選定に応用した。〔結果〕1回目のツ反検査では発赤径が30mm以上の者は57名おり,従来のツ反結果からはこの57名が化学予防対象となり,集団感染の定義に該当し,非濃厚接触者にも接触者健診の輪を拡大する必要があった。しかし,2回にわたるQFT検査における陽性者は5名(ツ反30mm以上3名,30mm未満2名)であり,この5名を化学予防対象者とした。この結果,集団感染を否定でき,接触者健診の拡大を中止した。なお結核発病者はいなかった。〔結語〕QFT検査は接触者健診における化学予防対象者決定と健診対象範囲選定に有用であることが示された。
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