住宅構造部材の転用及び循環システムに関する基礎的研究
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概要
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現代の住宅産業において,建設廃棄物の削減が深刻な課題となっており,同時に,住宅に対する居住者の要求は多様化している.つまりこれまでの大量生産・大量供給という手法から,少量多品種へのパラダイムシフトが必要とされている.こういった課題に対し,例えば政府先導による“200 年住宅” が提唱されている.この政策は住宅の高耐久性を掲げているため廃棄物抑制は促進されるが,長期的な視野においては居住者の要求やライフスタイルの変化には追従することは困難と考えられる.一方,構造部材をあらかじめ工場で一定の単位で組み合わせたユニットとして製作し,現場においてそれらを組み立てるという“ユニット住宅” という考え方があるが,リサイクルの効率に優れるものの,平面形状や規模などの自由度に対しては,依然として大きな制約が存在する.本研究においては,住宅における居住者の要求変化に対応させながらも,解体・再生時に構造部材を廃棄することなく効率よく転用,循環を繰り返す「20 年住宅」の概念について検討する.そこで,構造部材の転用と循環の効率性を定量的に扱うための目的関数について考察し,多目的最適化問題を定式化する.また,実際に最適化手法により複数の住宅モデルを作成し,これらを用いた長期間に亘る構造部材の転用と循環のシミュレーションを行い,住宅の解体・再生にあたって,実際にどの程度の構造部材の転用が可能か,検討を行なう.以上のフローを辿る事により,「20 年住宅」の有用性を確認する.
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