SDS-PAGEを用いたグラム陰性細菌由来R変異型LPSの分子量測定法
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概要
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サルモネラや大腸菌のR変異型LPSはSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)によつて分子量に応じて泳動する。その泳動距離と分子量の間には直線関係が成立し,この方法を用いることによつて,R変異型LPSの分子量推定が可能となることが知られている。最適ゲル濃度は17.5%から20%の間であつた。R型LPSを持つといわれているクラミジア属(Chlamydia trachomatisとC. psittaci)のLPSを泳動したところ,約3,700の分子量を持つ単一のLPSであることが示された。一方,百日咳菌のLPSは株によつて少なくとも約4,500の分子量を持つ単一のLPSと,分子量約3,400の分子をも合わせ持つ複合LPSの2タイプあることがわかつた。以上の結果より,SDS-PAGEがクラミジアや百日咳菌のようなLPSの分子量推定に応用可能と考えられる。
- 日本細菌学会の論文
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