部分床義歯の設計
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概要
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部分床義歯の設計原則として最初に挙げられるのは, 「義歯の動揺の最小化」である. 本論文では, 遊離端義歯を対象として「義歯の動揺の最小化」という観点から部分床義歯の設計に求められる項目を整理した.<BR>機能時における義歯の動揺に深い関わりを持つ顎堤粘膜の被圧変位量を抑制するためには, 筋圧形成による義歯床外形の決定と個人トレーによる加圧印象, 近心レストの設置が有効である. 直接支台装置の選択では, Akersクラスプ, RPIクラスプ, 双子鉤の三者間で比較すると双子鉤が最も優れており, 欠損側ガイドプレートの追加やブレーシングアームの板状化により把持作用の向上をはかることで, 義歯の動揺をさらに抑制できる. また支台歯の変位は顎堤の近遠心的傾斜による影響を受け, 顎堤が遠心傾斜している場合に支台歯を遠心方向に変位させやすいことが報告されており, その抑制のためには, 義歯床でレトロモラーパッドを被覆することと, 間接支台装置の設定が有効であることが示されている.<BR>患者が部分床義歯に満足するためには, 機能回復に優れ, その状態を長く持続できることが求められる.<BR>より適切な部分床義歯の設計のため, さらなる臨床的, 実験的データの蓄積が望まれる.
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