喉頭声門上部癌に対する経口的部分切除術
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概要
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近年経口的にラリンゴマイクロ下の切除やビデオ喉頭鏡を使用した手術術式が開発され報告されている。当科では中下咽頭癌に対する経口的中下咽頭部分切除術を喉頭癌にも適応している。本術式を適応した声門上型喉頭癌は7例であった。1例は放射線治療後の再発で,残りは初回治療であった。2例が喉頭蓋原発,5例は披裂部原発であった。喉頭直達鏡下にラリンゴマイクロあるいは硬性鏡補助下に経口的腫瘍切除術を行った。切除に使用した機器はコロラドニードル型電気メス,ハーモニックなどで,Weerda型拡張式または喉頭蓋用直達鏡を用いた。術後出血,気道狭窄などは認めず,全例翌日ないし翌々日に経口摂取を開始した。現在まで局所再発,後発リンパ節転移は認めない。良好な視野と術野のためには,適切な喉頭鏡と手術支援器具を選択することが重要である。外科的手技による確実な切除,術後管理ができる耳鼻咽喉科・頭頸部外科医が,この領域の手術を主導するべきと考える。
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