浸炭焼入れ歯車の最適表面硬化層厚さについて
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概要
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舶用主機関用減速歯車として, 浸炭焼入れ研削歯車が多く用いられるようになってきた.浸炭焼入れ歯車の設計では, 歯面のケースクラッシング, 歯元曲げ疲れ強さに大きく影響を及ぼす表面硬化層厚さの選定が重要であるが, 十分な選定方法が確立されていないのが現状である.本論文は, 歯面ころがり疲れ強さに及ぼす表面硬化層厚さの影響を明らかにし, 歯面と歯元の強さをバランスさせる最適表面硬化層厚さにつき検討したものである.歯面強さに対しては2円筒ころがり疲れ試験, 歯元強さについては片振り曲げ疲れ試験を実施し, 次の2項についての結論を得た.<BR>(1) 従来から表面硬化層厚さ (<I>t</I>) の選定に良く用いられている式<I>t</I>=α<I>m</I> (<I>m</I>: モジュール, α: モジュールによって決まる係数) を曲げに対する硬化層選定条件とし, ころがり疲れ試験結果より, かみあい面の限界面圧 (ヘルツ応力) を決定する方法<BR>(2) 歯元すみ肉部曲げ応力およびかみ合い部分の残留応力を考慮したころがり接触に伴うせん断応力を計算し, 実験結果より最適な表面硬化層厚さを選定する方法
著者
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