ヒドロキシアパタイトの耐酸性に及ぼす緑茶抽出液の効果
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概要
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酢酸緩衝液 (pH 4.0) に対するヒドロキシアパタイトの耐酸性に及ぼす緑茶抽出液の効果を解析する目的で, 緑茶抽出液中に存在する種々の無機および有機化合物の効果を検討した。ヒドロキシアパタイトへのフッ化物イオンの吸着量は液中のフッ化物イオン濃度に比例し, 緑茶抽出液とNaF水溶液に差異は認められなかった。すなわち, 緑茶抽出液中のフッ化物イオンは, 同じpH 5.6においてNaF水溶液中のフッ化物イオンと同じ挙動を示すことが明らかとなった。一方, ヒドロキシアパタイトの耐酸性もまた処理溶液中のフッ化物イオン濃度に比例して強化されたが, フッ化物イオンの吸着量が同じであっても, 緑茶抽出液の方がNaF水溶液よりも効果が大きかった。その原因の一部は, 緑茶抽出液中に含まれるアルミニウムイオンによることが明らかとなったが, 緑茶抽出液中に存在するその他の物質は, ヒドロキシアパタイトの耐酸性強化に寄与しなかった。以上の結果より, ヒドロキシアパタイトの耐酸性向上に及ぼす緑茶抽出液の効果は, 主としてフッ化物イオンとアルミニウムイオンによることが明らかとなったものの, それらのみでは緑茶抽出液の効果は理解できず, 緑茶抽出液中に存在する極微量成分あるいはそれらと他の成分との相乗作用の寄与があることが示唆された。
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