尿中のフッ素, カルシウムならびにリン量の性と年齢による変動について
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概要
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24時間尿へのフッ素 (F), カルシウム (Ca) ならびにリン (P) の排泄量における性と年齢による変動を知る目的で, 仙台市内の歯学部附属病院の入院患者239名 (1〜80歳) について2〜4日間の24時間尿を採取した。尿量とそれぞれの測定濃度とから排泄量を求め, さらにそれぞれの排泄量について体重比とクレアチニン比を求めて比較検討した。<BR>尿中F量とCa量については, 明瞭な性差を認めず, 男女ともに30歳代まで加齢的に統計学的有意に増加した。一方, 尿中P量については, 39歳以下の多くの群で男性が女性より統計学的有意に大きく, かつ男女ともに10歳代で早くも成人と同等のレベルに達した (Tables 1, 2)。<BR>F量ならびにCa量の体重比とクレアチニン比については, 29歳以下群では男性が高く, 30歳以上群では逆に女性が高い値を示すことが多かった。30歳を境として2群に大別したところ, 男女群間にしばばしば統計学的有意差が認められた。男女のF/体重比とF/クレアチニン比ならびに女性のCa/体重比とCa/クレアチニン比については, 30歳以上の各群が29歳以下の各群より統計学的有意に高いことが多かった。一方, P量の体重比とクレアチニン比については, 40歳以上の女性群が男性群よりしばしば統計学的有意に高く, 男女ともに15〜19歳まで加齢的に統計学的有意に減少した (Tables 5-8)。<BR>F量ならびにCa量の変動係数については, 1〜9歳一括群が10〜59歳一括群より統計学的有意に大きかった。一方, P量の変動係数については, 統計学的有意な年齢群間差を認めず, かつF量ならびにCa量の変動係数より統計学的有意に小さかった (Tables 9)。<BR>以上, 尿中排泄量に関する成績からも, F代謝とCa代謝間の関連の深さ, ならびにこれらの代謝とP代謝間の相違が追認された。
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