母乳中のフッ素に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ヒト母乳中ならびに人工乳中のフッ素量, 母乳中フッ素量の経日的または経時変動, および摂取したフッ素の母乳中への排泄 (分泌) 状況などを知るための, 一連の研究を行った。フッ素の測定はhexamethyldisloxaneを用いた微量拡散法により, また定量はオリオンのフッ素イオン電極ならびにイオンメーターにより行った。<BR>母乳中のフッ素量は3〜7ng/m<I>l</I>であり, そのほとんどがAmiconのDiaflo membraneにより分子量500以下として分画された。フッ素5mgまたは10mgの摂取により, 母乳中のフッ素量は前値の約2倍ないし4倍に増量したことからして, 母乳中へのフッ素排泄 (分泌) は, ある程度までフッ素摂取を反映しているもののようである。<BR>一方, 数種のドライミルク製品中のフッ素量は, 指示どおりに蒸留水で調合した場合, 50〜80ng/m<I>l</I>の含有量となった。実際の使用に際しては, 飲料水からのフッ素がこれに追加されるので, そのフッ素濃度はさらに上昇しうる。それ故, 母乳哺育の乳児が摂取するフッ素量は, 人工乳哺育のそれよりもかなり低くなるものと思われる。
論文 | ランダム
- 特集 古代文学における異言語
- 2010年度東海大学史学会 特別講演 古代東アジアにおける木簡文化の受容
- 書評 鈴木泰著『古代日本語時間表現の形態論的研究』
- 環境学習の教材開発の視点(II)
- 公害罪法事件でみる環境刑法の動向--日本ア***ジル事件と大東鉄線事件を中心に