膿胸への大網充填術後晩期に発生した喀血に対し大網動脈塞栓術が著効した一例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は52歳男性.1995年結核による左有瘻性膿胸に対し左膿胸腔大網充填術,胸郭成形術を施行した.1999年(術後4年目)に喀血が出現し,アスペルギルス膿胸の診断で抗真菌剤を投与し軽快した.2001年(術後6年目)に再喀血を認め,気管支動脈塞栓術やEWS気管支塞栓術を施行するも,軽快・喀血を繰り返した.左胸腔内の大網動脈の造影を施行したところ,著しい血管増生・拡張・肺動脈とのシャントを認めた.大網動脈を金属コイルで塞栓術を施行したところ,喀血は認めなくなった.しかし,その2年後に血痰の持続を認め,大網動脈残存血管に再度塞栓術を施行した.その後,少量の血痰を時々認めるのみとなっている.大網充填術後晩期の難治性喀血症例に対し,大網動脈塞栓術が著効した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
論文 | ランダム
- 組織培養による膀胱発癌の研究 : 第I報.ラット正常膀胱上皮細胞の短期単層培養
- 褐色細胞腫の手術経験 : 第37回東部連合地方会
- Milk of Calcium Renal Stoneの2例 : 第37回東部連合地方会
- 膀胱腫瘍の治療 : マイトマイシンC注入療法の成績
- 紀伊半島・潮岬地域の隆起運動と火成活動