後縦隔原発の傍神経節細胞腫の1切除例
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概要
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症例は50歳男性,3年前の健診胸部X線写真にて右縦隔側に腫瘤影を指摘,徐々に増大傾向を認めたため精査加療目的に当科紹介,入院.既往に高血圧の指摘はなく,胸痛などの臨床症状も認めていない.胸部造影CTでは第8〜9胸椎右側に30×15mmの軽度の造影効果を認める均一な腫瘤影を認め,造影MRIではT1,T2ともに軽度の造影効果を認めた.明らかな脊柱管,椎体への浸潤所見を認めず,神経原性腫瘍を疑い胸腔鏡下腫瘍切除を施行.術中に180mmHg近い異常高血圧を呈したが,降圧薬を併用し周術期管理を行った.組織標本では淡好酸性,好塩基性で顆粒状の細胞質を有する細胞が敷石状に増殖し,chromogranin A,synaptophysinともに陽性を示し傍神経節細胞腫の診断を得た.縦隔原発の傍神経節細胞腫は比較的まれであり臨床的特徴,生物学的特性を文献的考察を加え報告する.
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