二, 三の有機加硫促進剤および加硫剤の分子構造について (その2) : 加硫促進剤に関する研究 (第2報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2-ベンゾチアゾリルジサルファイド(DM), 2(4-モルホリニルジチオ)-ベンゾチアゾール(DS), 4,4-ジチオモルホリン(R), N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルヘンアミド(NS)およびN-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルヘンアミド(CZ)の常温における透電恒数を測定して, 永久双極子能率を算出し, これよりそれぞれの分子構造を推定した.<BR>1) 実測した各試料の永久双極子能率は次のごとくである.<BR>NS…1.91D, CZ…2.90D, DM…3.13D, DS…2.41D, R…0.08D<BR>2) NS, CZ, DM, DSは中央のSまたはS-Sを中心にして両側原子団が互に向いあっている.<BR>3) モノサルファイドのSの結合角は108°であるが, ジサルファイドのそれは両側原子団の種類によって120°〜137°の値をとる, このようにことなる値をとるのは両側原子団の立体障害の影響による.また両側原子団のなす角はモノサルファイドよりジサルファイドの方が小さい, これはジサルファイドにはS-S結合が存在するからである.<BR>4) Rは中央のS-Sに関して両側原子団はトランス構造をとっている.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
関連論文
- 水素原子移動のトンネル効果
- 有機加硫促進剤2-メルカプトベンゾチアゾールと亜鉛華との不均一系反応 : 加硫促進機構に関する研究 (第5報)
- 有機加硫促進剤テトラメチルチウラムジサルファイドと亜鉛華との不均一系反応 : 加硫促進機構に関する研究 (第4報)
- 有機加硫促進剤中のイオウと元素イオウとの交換反応について (その3) : 加硫促進機構に関する研究 (第3報)
- 二, 三の有機加硫促進剤および加硫剤の分子構造について (その2) : 加硫促進剤に関する研究 (第2報)
- 有機加硫促進剤中のイオウと元素イオウとの交換反応について (その2) : 加硫促進機構に関する研究 (第2報)
- 有機加硫促進剤中のイオウと元素イオウとの交換反応について (その1) : 加硫促進機構に関する研究 (第1報)
- 2, 3の有機加硫促進剤の分子構造について