天然ゴムとシリカの混合系における熱処理 : ゴムとシリカの混合系における熱処理に関する研究 (第1報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Silica compoundsはCarbon Black compoundsとほぼ等しいstatic reinforcementをもつが, dynamicな性質には弱い.これを改良するためにバンバリーにて熱処理を検討する.したがってこの熱処理方法はバンバリー内初期温度を80℃にセットし, 冷却水を止め, 試料混練中に発生する熱で0分, 10分, 20分, と混練りを行なった.その結果熱処理によりシリカの欠点とされていた動的性質, つまり0発熱温度, ひずみ, 反ぱつ弾性などが, カーボンブラックのそれに近づけることができた.しかし熱処理によりポリマーの劣化, ポリマーゲルの発生を伴い, 各物性間に大幅な違いをみせた.たとえば, 引張強さ, 伸び率, 引裂強さなどの伸長による特性またはかたさは熱処理による改良はなく, 前述の動的性質は, ある一定範囲でかなりの改良があった.そこでわれわれは, 前者の低下を少なくし, 後者をより大きく発揮させるために次の処理条件から最適をみつけようとした.<BR>バンバリー初期温度;50, 80, 100, 125℃<BR>熱処理時間;0, 5, 10, 15, 20分<BR>その結果初期温度80〜100℃, 熱処理時間10〜15分で物性ならびに動的物性がほぼ満足せるものを得た.
著者
-
松下 秀夫
東洋ゴム工業株式会社中央研究所
-
橋田 泰三
東洋ゴム工業(株)中央研究所
-
尾野 敬三
日本シリカ工業株式会社
-
鈴木 敏弘
日本シリカ工業株式会社
-
Ishida K.
日本シリカ工業株式会社
関連論文
- 各種純ゴムの高周波振動特性
- 天然ゴムとシリカの混合系における熱処理 : ゴムとシリカの混合系における熱処理に関する研究 (第1報)
- SBRとシリカの混合系における熱処理
- ルイス酸と有機ハロゲン化合物による液状合成ゴムの架橋
- 物質の磁気特性と磁性ゴムについて