加硫ゴムの低温応力緩和 : 加硫ゴムの低温における挙動 (第1報)
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概要
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汎用の6種類のポリマーの純ゴム加硫物およびカーボンブラック配合物について低温応力緩和挙動を検討し, 加硫ゴムの低温における粘弾性的性質を明らかにし, あわせて, ゴムの低温における評価試験に資せんとした.<BR>適当な条件下ではNR, CRなどの結晶性ポリマーは急激に, IIRは緩慢に応力の緩和を示し, 伸長度・試験温度などに大いに依存した.また結晶化による長時間応力緩和はカーボンブラックや可塑剤の存在により促進された.<BR>無定形ポリマーの場合では (例えばNBR, SBR), この現象は起らず, ポリマー固有の2次転移点に近ずくにつれて, 粘性が支配的となり, 初期の変形に伴う弾性変形のおくれが起り, 緩和時間は大きく, 従って変形直後の緩和速度は極めて大きいため, 通常の応力追跡では不可能であった.この現象は結晶性ポリマーでも充分なる低温ではみられた.ついでポリマーの低温性の評価を緩和試験で行なう場合に, 状態調節および初期応力の測定などの影響を検討した.最後に低温応力緩和試験と圧縮永久ひずみ試験とを上述の各配合ゴムで比較検討し, よい関連があることを明らかにした.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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