肉の自己分解に関する化学的研究 : (第6報)肉のミオシン及びアクトミオシンのATPase作用について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(1) ATPaseの測定条件を検討し,最適pHの値はミオシン6.8,アクトミオシン-S 6.5,アクトミオシン-L 5.9〜6.2で蛋白質により異る結果が得られた.アクトミオシン(-S)の最適pHは動物の種類により異らないであろうと思われる. (2) ミオシン,アクトミオシンのATPase作用はカルシウムにより賦活され,マグネシウムにより阻害されるが,マグネシウムの阻害はミオシンにおけるよりもアクトミオシンにおいて著しい. (3) 同一試料より調製し,同一酵素濃度で比較した場合ATPase作用力の大小はミオシン>アクトミオシン-L>アクトミオシン-Sの順であった. (4) ミオシン,アクトミオシンの溶液を約0°に2週間貯蔵してもATPase作用力にほとんど変化がなかったが,そのスルフヒドリルは減少し(特にミオシンにおいて著しい), ATPase作用の変化とスルフヒドリルの減少とは平行しなかつた. (5) しかしながら尿素添加によってはATPase作用とスルフヒドリルとは平行して減少した. (6) 肉の熟成中水及び塩化カリウム抽出液のATPase作用は減少し,このことは抽出液中のミオシン,アクトミオシンの量的差異によるばかりでなく,それら蛋白質のATPase作用が熟成中変化するであろうことが予見された.
論文 | ランダム
- 実験的Pure Red Cell Aplasiaの作製 (実験病理よりみた免疫病の発症機序)
- 商標としての「写生文」 (特集 漱石と子規) -- (ジャンルの記憶)
- 27p-PS-28 Y系酸化物の超伝導特性 2
- 労働者派遣業への新規参入の実態--活発な参入は今後も続くのか
- 調査リポート 計画と現実のギャップにどう対応したか--新規開業企業のパネル調査結果