Thiramとその関連化合物に関する研究(第4報) : 硫酸銅とチオ硫酸ナトリウムによるthiramの比色定量について
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概要
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(1) 硫酸銅およびチオ硫酸ナトリウムによるthiramの比色定量法を改良するため,発色の良否,呈色の安定性,測定値のばらつきを支配する諸要因を検討し,次の結果を得た. i) 吸光度測定用供試液25mlあたりthiram 100〜500γ, methanol 1ml, 0.5M硫酸銅溶液1ml, 0.1Mチオ硫酸ナトリウム溶液0.5mlを含む水溶液を使用することが良好な測定値を得る. ii) 発色温度は10〜15°が適当である. iii) 上記条件において,吸光度の測定は発色後5分以内におこなうことがよい. (2) Thiram 100〜500γを含む標準液を上記条件で処理して得た検量線は,直線となり原点を通過するものとみなすことができた. (3) 飯島ら(8)の報告している硫酸銅とチオ硫酸ナトリウムを用いる比色定量法は,分析のつど標準液を作成する必要があったが,本研究により発色の基礎条件を見出したので,検量線を用いて簡易に定量することが可能となった.
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