燐酸カルシウムクロマトグラフィーに現れた卵白アルブミンの不均一性について(第2報) : A1, A2, A3成分の挙動
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概要
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(1) 結晶卵白アルブミンを,燐酸カルシウムのカラムを用いクロマトグラフ的にEa I区分とEa II区分とに分割し, Ea IIの標品について電気泳動分析を行なった.この結果Ea IIはA2, A3成分がもとの卵白アルブミンに比ベて著しく少ないことを確認した. (2) もとの卵白アルブミンおよびEa I, Ea II標品についてその結合燐酸量を定量して, Ea IがEa IIに比べて,燐酸結合が低いことをみとめた. (3) 0.03M溶出区分(Ea I)の中でも速やかに溶出される成分程燐酸結合量が低いことをみとめた. (4) 以上の結果から卵白アルブミンの燐酸カルシウムのカラムによるクロマトグラフ分析において成分蛋白の燐酸基の結合量の相異がクロマトグラフ的性質に影響することを結論した.