フサアカシアの花弁ロウとヤシャブシの花穗の粘質物中の炭化水素
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概要
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(1) フサアカシア花弁ロウおよびヤシャブシ花穂の粘質物から,溶出クロマトによって,炭化水素成分を分離した.フサアカシアの炭化水素成分は全花ロウの26.7%であるのに対し,ヤシャブシのそれは総粘質物のわずか1.3%で,両者の間で含量に大きな差がある. (2) フサアカシアの炭化水素は,主としてC15〜C31の奇数炭素数のn-パラフィン類とC17の1-アルケンから構成され,そのn-パラフィン類の含量分布には2つの極大(C17とC27)が認められた.ヤシャブシのそれは, C21〜C33の奇数炭素数のn-パラフィンとC21〜C29の1-アルケン類から構成され,n-パラフィン類の含量にはC27にただ1個の極大がある.両試料から,さらに,少量ずつの一連の偶数炭素数のn-パラフィンが見出された. (3) 直鎖のパラフィンおよびオレフィンをMolecular Sieveに吸着除去したあと,微量ずつの一連の分枝炭化水素を両試料から検出した.これらはイソ,アンチイソおよび分子の中央近くで枝分れしたパラフィンとして帰属できる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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