石灰処理した病院ホルマリン廃液の活性汚泥法による浄化処理
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
石灰処理して無毒化した病院ホルマリン廃液のCOD値を活性汚泥法で低下させる実験を行った. (1) 円筒型ガラスビン(容量2l)中で試料1容と活性汚泥2容との混合液(COD 100〜400mg/l, MLSS 3000〜8400mg/l)を曝気すると,混合液のCOD値は1夜で60mg/l以下に減少した. (2) この曝気処理を1日, 1回, 3分の1回分方式で繰り返すと,経日的に活性汚泥は試料に馴致され, COD値の減少速度はしだいに速くなり,数日でほぼ最高値に達した. (3) 活性汚泥法による既設排水処理場(曝気槽170m3×2)に試料(COD 62,000 mg/l)201lを投入速度約3l/分で投入した場合,曝気槽出口のCOD値は1時間後に最高33mg/lに達したが,以後しだいに減少し,通常の運転時(雑排水のみの対照)と同じ20mg/l以下になった.放流水は無色透明で,そのCOD値は常に20mg/l以下であった. (4) 1日量108lの試料を隔日的に3回連続処理した場合も, COD値, SVI,透視度等は試料を投入しない対照とほとんど同じ良い値を示した. 以上のことから,病院ホルマリン廃液の石灰処理と活性汚泥法を組み合せた2段階式の浄化処理法の有効性が示された.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
関連論文
- Candida albicansの形態分化における分子生物学的アプローチ
- セラミックス製品による水槽中の藻類等の発生防止
- Selective Inhibition of the Germination of Bacillus megaterium Spores by Alkyl p-Hydroxybenzoates
- ファ-ジの感染過程におよぼす温度ならびに反応溶媒の影響についてのシミュレ-ション
- 低吸着活性ファ-ジの感染過程のシミュレ-ション (福岡大学創立45周年記念論文集)
- ファ-ジの宿主菌への感染過程のシミュレ-ション (福岡大学創立45周年記念論文集)
- 院内感染と病院用アパレルの衛生(第2報)白衣のデザイン,素材および着衣方法と付着函数との関係
- 院内感染と病院用アパレルの衛生(第1報) : 白衣の汚れについて
- 石灰処理した病院ホルマリン廃液の活性汚泥法による浄化処理
- 病院ホルマリン廃液中のホルムアルデヒドの石灰処理による分解
- ホルムアルデヒド酸化菌の分離とその性質
- 「薬学会と薬剤師会のそれぞれの役割り」のパネルを読んで