ビタミンCの安定化に關する研究(第4報) : ビタミンC溶液の安定化(其の2)
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概要
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(1) ビタミンC水溶液の安定化を目的とし,安定劑として枸櫞酸,蓚酸,ヂオキシマレイン酸,レダクチン酸,チオ尿素,チオグライコール酸,タンニン,焦性没食子酸,没食子酸,テイカテキン,麹酸,ハイドロキノン,クエルセチン,クエルチトリン,食鹽,鹽化マグネシウム,リンゲル液等17種を選び,これ等をl-アスコルビン酸の50〜100mg%溶液に混溶解させコルク栓をなし,30°又は40°に10〜30日保存しインドフェノール法によつて殘存アスコルビン酸量を定量した。 (2) 以上の物質の中相當有效と判斷出來るものはレダクチン酸,チオ尿素,チオグライコール酸である。 (3) レダクチン酸は其自身がインドフェノールに強く感ずるので動物實驗を行われぬと確言は出來ぬ。目下準備中である。 (4) チオ尿素,チオグライコール酸を使用するとアスコルビン酸殘存量が一旦低下再び上昇する。此の原因はこれ等の安定劑が含硫黄化合物であるので分解して硫化水素の如きものを生じ之がインドフェノールに感ずるのではないかと考えられるので目下追試中である。此の問題を無視すればアスコルビン酸の分解率は10日後に於てはチオ尿素は保存温度30°の時約10%, 40°の時約35%,チオグライコール酸は40°の時約60%であり20日後に於てはチオ尿素は30°の時約20%, 40°の時約40%である。 (5) 僅2〜3日アスコルビン酸の分解率を10%程度に保つものに焦性没食子酸(200mg%混溶解の時)食鹽(3%混溶解の時),鹽化マグネシウム(3%混溶解の時)がある。 (6) 其の他の物質は無效であるか,對照より稍々よい程度か惑は却つて分解を促進した。
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