ブドウの温度条件に関する研究 (第5報) : 夜温が Muscat of Alexandria の果実の生長, 収量および品質に及ぼす影響
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概要
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1. 雨よけのビニール覆いの下で鉢植栽培している3年生の Muscat of Alexandria を用いて, 夜温と果実の生長, 収量および品質との関係をみた。方法としては, 植物体をその新梢伸長期, 果実肥大期あるいは果実成熟期のいずれかの夜間 (午後6時-午前8時) にだけ, 15°, 22°, 28°, および35°Cの電気恒温器に20〜27日間それぞれ搬入した。2. その結果, 新梢伸長期の夜温処理では, 35°C区の花蕾は開花前にすべて落下した。果実肥大期の夜温処理では, 35°C区の収穫果の大きさや収量がもつとも劣つた。その場合に果粒の形は, 35°C区ではほぼ円形であるが, 28°C区以下の夜温では長円形であつた。3. 結局, あらゆる点からみて, 28°Cは Musact of Alexandria に対する最適夜温であり, それより高くても低くても, 収穫果の大きさや収量, 品質は劣つた。同じような関係は, 温度と花粉の発芽との間にもみられ, 28°Cで最高の発芽歩合を示した。
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