6-Benzylamino purine (BA) の散布がウンシュウミカン (Citrus unshiu Marc.) のえき芽に及ぼす発芽促進効果
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概要
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ウンシュウミカンの周年出荷の栽培技術体系を確立する目的で, 生長期及び休眠期にあるえき芽の発芽促進について実験を行い, 下記の結果を得た.1. 温室または人工気象室内で日照時間, 照度, 温度, 湿度などの環境条件を好適範囲に保ち, 100ないし200ppmのBA水溶液 (pH 6.8) を4日間隔で2回枝葉に対して散布処理したところ, 休眠状態にある多数のえき芽を確実に発芽させることができた.2. 秋季には, 気温が低下するにつれて, BA処理後えき芽が発芽を開始するまでの時間が長くなり, また, 発芽後の新梢の伸長生長も著しく緩慢になった.3. BA処理によるえき芽の発芽促進効果は, 生長期よりもむしろ休眠期で, また, 同じく生長期では夏季よりも春季において高かった. とくに, 早期出荷型ハウス栽培の加温期前後におけるBA処理では, 処理区のえき芽の発芽率が, 無処理区のそれの6倍近くまで高くなった.4. BAの発芽促進効果は, 新梢の基部にある芽の発育及び充実の不十分なえき芽に対しては認められなかった.5. BA処理によって母枝上で発芽生長した新梢の数が多過ぎて, 隣接枝間での養分の競合が激しくなり, 競争に負けた枝が枯死脱落することがあるので, それを防止するための有機無機の栄養管理について配慮する必要がある.
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