百合の鱗片繁殖に於ける小球の生成に及ぼす温度, 濕度, 光線の影響に就いて小實驗を行つた。1) 温度及び濕度に就いては低温 (21°C) 前後で濕度中庸の場合が小球の生成, 發育, 及び根の發達とも最良であつた。2) 1鱗片に生ずる小球の數は濕度が中庸 (容水量の50%) の場合に於ても最も多く, 多濕となると少くなり, 乾燥濕 (吸着水のみ) の場合に最も少なかつた。3) 鱗片に小球が生成する際に光線は不要である。