佐賀市の気温分布と形成要因
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概要
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都市気候調査の1例として佐賀市において冬季から夏季にかけて気温分布の移動観測を行なった。その結果, 佐賀市においても日没数時間後の観測で市街地中心部が高温となるヒートアイランド現象が出現し, 市街地中心部と郊外部との温度差は冬季よりも春季の方が大きくなることが明らかとなった。また, 得られた観測結果に主成分分析を用いて気温分布パターンを分類するとともに, 地上被覆形態との相関分析により形成要因の考察を行なった。その結果, 佐賀市の気温分布は主として2つの分布パターンが重複して形成されたもので, 第1のパターンは建築物や林地と正の相関が高く, 水田とは負の相関が高いことから地表面の粗度と関係があり, また第2のパターンは地上被覆形態ではなく風向と関係があるものと考えられる。
- 東北地理学会の論文