日本における大気混濁係数の年変化および経年変化
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概要
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都市大気が日射に対しても影響を及ぼしていることは, これまでに証明されている。今日では, 大気混濁係数または大気透過率の分析から, 都市大気の研究を進める必要性が生じている。ホイスナー・デュボアの混濁係数 (τO) は, Linke の混濁係数 (τG) を海面更正したものであり, 地点間の比較をする上で優れている。本研究では, 全国12地点における1960年〜1982年のτOの観測時別月平均値・観測回数を用い, 年変化・経年変化を概括的に把握することを目的とした。年変化においては, 6月〜7月にピークがあり, そこを中心として, 対称的にτOが低下するパターンと, 秋季に急減するパターソの2つに分けられる。また, 12月〜2月 (冬)―低混濁, 3月〜5月 (春)―上昇期, 6月〜8月 (秋)―下降または急減という, 混濁係数季節区分ができる。経年変化については, 時別にみると, 一般的に9時より15時の方が変動が大きい。1960年代後半には, ほぼ全国的にピークが見られた。1970年代後半または1980年代に, 増加やピークのみられた地点もある。経年変化は, 地点間の格差が大きく, また観測点の数も限られているため, 全国的な傾向を掴むのは難しい。
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