宮城県中南部の中期更新世示標テフラ
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概要
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本稿では仙台を含む宮城県中南部において, 愛島軽石層より下位のテフラから示標テフラを明らかにし, 本地域内の高位の地形面との関係を検討した。愛島軽石層の下位には5層の示標テフラが存在し, 本稿ではこれらを下位より坪沼第1軽石層 (TbP1), 坪沼岩片層 (Tblf), 坪沼第2軽石層 (TbP2), 坪沼第3軽石層 (TbP3), および坪沼第4軽石層 (TbP4) と命名した。これらは強磁性鉱物の化学組成分析による岩質判定からTbP1とTblfは石英安山岩〜安山岩質, TbP2は流紋岩質, そしてTbP3とTbP4は石英安山岩質のテフラであることがわかった。その他, X線回折結果などから各示標テフラを特徴づけられる。これらの分布状態などから, TbP1とTblfの給源火山は南蔵王〜青麻山周辺に, またTbP2とTbP4の給源火山は蔵王連峰北方〜船形連峰周辺に存在する可能性がある。また各示標テフラと地形面との関係から, 青葉山段丘 (I〜IV面) のうち青葉山II面とIII面とは形成期の異なる段丘面であること, 愛島丘陵や本砂金丘陵の丘頂面の形成期は青葉山面群より古いことが明らかになった。これらの地形面を覆う上記の示標テフラは中期更新世のテフラと推定される。
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