葯培養により作出したハクサイ花粉由来植物の, 孔辺細胞及び葉肉プロトプラスト中の葉緑体数
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概要
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ハクサイ (Brassica campestris ssp. pekinensis) の花粉由来植物を葯培養により作出しその染色体数を調査したところ, 半数体, 二倍体, そして少数の四倍体が混在していた. このうち, 半数体と二倍体に関して, 孔辺細胞の葉緑体数 (C/GC) を調査した結果, 両者の間に有意な差が認められた. また, C/GCは植物の加齢や生育環境に対して安定していた. 従ってこの値はハクサイの倍数性を推定する指標として用い得ると考えられる. 一方, 葉肉プロトプラストの葉緑体数 (C/PP) も, C/GCに比べてばらつきは大きいが, 半数体, 二倍体間で有意な差があった. また, 半数体をコルヒチン処理によって倍加すると, C/GC, C/PPともほぼ倍に増加した. これらの結果は, 孔辺細胞以外の細胞においても葉緑体数がゲノムの倍数性によって支配されていることを示している.
- 日本植物細胞分子生物学会の論文
著者
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岩井 純夫
日本たばこ・植物開発センター
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浜岡 陽
日本たばこ産業株式会社植物開発研究所
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藤田 幸雄
トーホク株式会社清原育種農場
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岩井 純夫
日本たばこ産業株式会社植物開発研究所
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岩井 純夫
日本たばこ・中研
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