ウシガエル胃粘膜におけるアンモニアのpepsinogen分泌に対する影響
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概要
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pepsinは胃酸と並び消化性潰瘍の攻撃因子として知られる。しかしながら,その前駆体であるpepsinogen(PG)のin vitroでの検討は,その測定が困難さゆえに報告は少ない。一方,Helicobacter pylori(H. pylori)も消化性潰瘍の原因菌として知られているが,その発症機序は明らかでない。そこで今回我々はin vitroにおけるPG分泌実験モデルの確立と,このモデルを用いてH. pyloriが胃内で産生するアンモニアとPG分泌との関連について検討した。「方法」ウシガエル摘出胃粘膜標本をussing chamberに装着し,PG量を測定した。刺激物質にはbethanecholおよびアンモニア(10mM,30mM,50mM NH4Cl)を用いた。「結果」1.bethanechol投与後,PGは有意な上昇を認めた。2.NH4Clの胃漿膜側投与ではいずれの濃度にてもPG分泌に影響を及ぼさなかった。3.NH4Clの粘膜側投与では,50mMでPGの有意な上昇を示した。「結論」ウシガエル胃粘膜を用いた本実験モデルはPG分泌の検討に有用と考えられた。またアンモニアは粘膜側からの刺激によりPG分泌を促すことが明らかとなり,H. pyloriの潰瘍発症機序にPG分泌刺激作用の存在が考えられた。
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