ラジカル反応における (+) -カテキンの反応生成物
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概要
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天然抗酸化剤である (+) -カテキン (1) の抗酸化機構を明らかにする研究の一環として, 1とラジカル反応開始剤を酢酸エチル/メタノール (99 : 1, vol/vol) に溶解し, 光照射下で反応させた。反応溶液から主反応生成物 (2) をクロマトグラフィーにより分離し, UV, IR, MS, NMRスペクトル分析の結果からその構造を検討した。その結果, 2は脂質の過酸化を1が抑制したときに, 1から生成する既報の主要な酸化生成物のメチルエステルであると同定した。2の構造から, 本研究の反応条件においてはB環が1の抗酸化活性に関与していることが明らかとなった。さらに, メタノールがラジカルの攻撃を受けて生成したと考えられるメトキシドラジカルを1が捕捉したことを示していた。