那覇市内某医療機関における過去20年間の在胎週別平均出生時体重の推移について
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概要
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沖縄県の最近における平均出生時体重の推移を観察すると全国値と比較して絶対値は低いが,逆に年間増加率はかなり高いことが指摘されている。本論文ではこの現象をさらに詳しく検討する目的で那覇市内某医療機関における過去20年間(1955∼74年)の分娩記録延11,504例について,その中から必要事項に関する記載が不備のもの,複産,胎児死亡,早期新生児死亡,著しい先天奇型のあるものなどを除外した計9,080例を研究対象とし,男女,初産・経産および在胎週別に各年度および1957∼59年,1962∼64年,1967∼69年,1972∼74年の3年ごとの4時期について平均出生時体重とその標準偏差を算出して,これに検討を加えた。その結果当該期間において男女,初産・経産とも在胎38∼41週あたりで平均出生時体重が著明に増加していることが確認された。考察においてこの出生時体重の増加現象が当該期間における沖縄県の社会生活環境条件の著しい改善・向上に起因するものであると推論した。
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