線形重回帰モデルによる出生時体重に関連する要因の分析
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概要
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那覇市内の某産婦人科医院で1978年から1987年までの10年間に出生した単産出生児3,000例の分娩記録を資料として,出生時体重と出産に関連する10の因子との関係について重回帰分析を行った。10の要因のうち,人工流産歴を除く9つの因子(在胎週,妊娠前の母親の肥満度,母親の妊娠中の体重増加量,出産歴,児の性,母親の身長,母親の年齢,早産歴,自然流産歴)が,出生児体重に有意に関連するものとして検出された。重回帰式の決定係数(R2)は全体で32%で,そのうち在胎週によるものが18%と最も大きい値を示した。次に,在胎週を3つの異なる期間に限定して(41週≥,40週≥,39週≥),重回帰分析を行ったところ,在胎週が短いほど全体のR2および在胎週によるR2は増加した。この現象は,在胎週38週前後から胎児の体重増加度が頭打ちになるという,在胎期間と胎児体重の非直線的な関係によるものと考えられた。出生児体重を規定するものは,大きく二つに分けて子宮内発育度と在胎期間であると考えられる。そこで,在胎週を目的変数として重回帰分析を行った。その結果,児の性,母親の身長,母親の妊娠前の肥満度,および早産歴の4つの因子が有意に関係するものとして検出された。このことから,これら4因子の出生児体重に対する影響の一部分は,在胎期間への効果を介していることが示唆された。
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