いわゆる学習障害児の研究 (1) : ―計算に優れ読解力の著しく劣る学習障害の1例の神経心理学的考察―
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概要
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十余年間観察を続けてきた, semantic-pragmatic syndromeと考えられる言語発達障害児の経過を報告し, 本例のもつ学習上の問題を神経心理学的視点から分析した.<BR>症例: 15歳児 (高校生) .右利き.初診時2歳11カ月.主訴: 言葉の遅れ.家族歴: 同胞3名中本児は第2子.発達経過: (1) 幼児期: 落ち着きがなく, 自己中心的で友達と一緒に遊べない, 興味の範囲が狭く, 常同的行動や固執性が目立った.エコラリーが長期にみられ, なかなか会話が成立し難かった.指先が不器用で, 構音障害もみられた. (2) 学童期: 普通小学校に入学.計算が得意でクラスで一番.漢字はよく覚えるが, 読解力が劣っていた.作文は単語の羅列.普通中学校から私立の商業高校に入学した.知能は, PIQ: 77〜92, VIQ: 57〜58.<BR>本例は形式的機械的な思考はできても抽象的思考は困難であり, 本例の学習障害は高次な知的機能の障害によるものと考えられる.
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