発語失行と発声失行
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概要
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発声失行という用語は発語失行と比べると, 確立された概念とはいいがたく, その報告数も少ない.左MCA領域の脳梗塞により発声障害, 発語失行, 失語症を呈した症例を提示し発声失行について検討した.本例は咳払いや笑うときには有響成分が見られた一方で, ささやき声を呈した発声障害が8ヵ月以上持続し, 構音レベルの失行症状の改善と解離していた.鼻咽腔内視鏡検査にて, 発声時の声帯運動は一貫性に乏しく声帯が全く内転しないときや不自然な声門閉鎖が見られるときがあった.有声が見られるようになってからも一定しなかった.さらに発声時以外の意図的な咳払いや深呼吸時にも呼吸と声帯運動のタイミングのずれが観察された.声帯運動時の非一貫性や意図性と自動性の解離が明らかであり, 本例の発声障害は失行症状の一つとして捉えられ, 声帯運動コントロールの高次中枢が障害されたものと考えられた.
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