マグネシア耐火物の彈性率に就て (第14報) : 化學組成とスポーリング
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概要
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先づ燒塊DF2の微粉100-95%とSiO2, Fe2O3, Mn2O3, CaO, Al2O3, Cr2O3, クロム鐵鑛, ZnO, 螢石, SrSO4, ルチール, BaF2, BaSO4等0-5%とより成る試驗片をSK18及SK28まで燒成して剥製傾向を比較した結果アルミナ5%の添加が著しく有效であることを知つた。故に此燒塊95及アルミナから成る素地をSK12-28に燒いて剥裂傾向及M/Eを測定しSK16以上に熔固することの必要を認めた。次に燒塊DF2の粗粒と其微粉にアルミナ5%を添加した物との割合を種々變化せしめて剥裂傾向を比較し, 微粉の多いことが必要なるを知つた。更に他の滿洲産マグネサイト5種の硬燒物を造り, 之にアルミナ5%を添加したもので試驗片を造り, アルミナ添加に因る彈性率の低下及剥裂傾向を比較し, 最後に1種の混成燒塊にSiO2, Al2O3, Fe2O3, CaO等の副成分を添加して剥裂傾向を測定した。結論は次の通りである。(1) SiO2及CaOの添加はその一部が遊離状態で殘る場合には極めて有害である。(2) Fe2O3, Mn2O3, TiO2, SrSO4, BaF2, BaSO4等の添加は剥裂傾向を増す。蓋し融點の降下に因るのであらう。(3) Al2O3, Cr2O3の添加量が或る程度に達すれば急に彈性が増し剥裂傾向が激減する。(4) Al2O3, Cr2O3の有效量を添加したものは燒成温度が上れば却て剥製傾向が減少する。この現象は使用上極めて重要である。(5) Cr2O3はAl2O3に比し高い温度で効果を生ずる。(6) Al2O3の有効添加量はFe2O3, SiO2 10%に及ぶも影響を受けないが少量のCaO共存で變化する。(7) Al2O3を添加した燒塊の微粉を以て粗粒を結合する場合には微粉35%位までは微粉のみの結果に劣る。(8) CaO 1.5%を添加したものはFe2O310%を添加したものに比して遙かに好く燒諦まり且剥裂傾向, 高温耐荷重性に於て優る。終りに本研究は日本學術振興會の補助に依る。爰に衷心の感謝を捧げる。
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