ヨウ素滴定法による硝酸根の定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
亜硝酸根は酸性でヨウ化カリウムにより容易に還元されるのでこれを利用して定量できる.これに対し硝酸根は常温では還元されないがその濃度が大となると一部還元される.よって著者はヨウ素法滴定による硝酸根の定量を研究した.<BR>Koninck, McGowanらは不活性気流中で硝酸根を塩酸と加熱,発生する塩化ニトロシル,塩素をヨウ化カリウム溶液に吸収し,反応の結果生成したヨウ素を滴定し硝酸根を定量した.この方法によるとヨウ化カリウム溶液中に酸化窒素を生じ,これの完全除去は困難で滴定精度がよくない.また得られた結果もやや低い.著者の方法では不活性気流中で硝酸根を塩酸およびヨウ化カリウムとともに加熱し,反応の結果生じたヨウ素は冷却管部に捕集した.その結果滴定時に酸化窒素の残存影響を受けず,30〜40分間で良好な結果が得られた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- ガスクロマトグラフィーによる直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩の定量
- フェロイン・ブロモフェノールブルーイオン会合抽出を利用するリンの間接高感度吸光光度定量
- ニトラニル酸バリウムを用いる硫酸イオンの間接吸光光度定量
- p-アミノアゾベンゼンを用いる亜硝酸イオンの吸光光度定量(環境汚染物質の分析化学)
- クリスタルバイオレット-クロラニル酸抽出法による硫酸イオンの間接吸光光度定量
- クロラニル酸バリウムを用いる硫酸イオンの高感度吸光光度定量
- メスバウアースペクトル法及びX線回折法による尿素を含む溶液から均質的に沈殿した鉄化合物の化学状態の分析
- 高速液体クロマトグラフィーと赤外粉体反射スペクトロメトリーとの結合測定法
- 酢酸および無水酢酸中の硫酸の定量
- 工業廃水中の有機水銀化合物抽出法の改良
- 薄層クロマトグラフ法による工業廃水中の有機水銀化合物の分離
- 繊維素および酢酸繊維素中の硫酸の定量
- 硝酸繊維素中の窒素定量方法の比較
- ヨウ素滴定法による硝酸根の定量
- 硫酸第一鉄滴定による硝酸および硝酸繊維素中の窒素迅速定量法 : 硝酸および硝酸繊維素中の窒素定量法研究(第6報)
- 吸光光度法による硝酸繊維素中の窒素の定量
- Lunge窒素計法における発生酸化窒素の混入成分について