シアン性溶液の電解 : 定電位電解分析法の研究(第7報)
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概要
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白金電極を用いて0.4<I>M</I>シアン化加里,0.2<I>N</I>苛性加里の電解液における金,銀,水銀,カドミウム,亜鉛,アンチモン,銅などの電解分離定量を試みた.まずおのおのの金属イオンについてその析出電位を,陰極電位と電解電流の関係から求めた.各析出電位はつぎのとおりである.<BR>金-1.00V,銀-0.80V,水銀-0.80V,カドミウム-1.20V,亜鉛-1.50V,アンチモン-1.25V,銅-1.55V(<I>vs</I>.S.C.E.)<BR>ついで陰極電位限定法により電解定量を行うための条件を定め,これを基礎としてカドミウム-亜鉛,銀-カドミウム,銀-亜鉛,銀-銅,水銀-銅の電解分離定量を行い好結果を得た.なお本報には既報の塩酸性,硫酸性,硝酸性,酒石酸性,アンモニア性,シアン化加里性電解液における各種金属の析出電位を纒めて表示した.<BR>(1)白金電極を用いてシアン性溶液について金,銀,水銀,銅,カドミウム,亜鉛,アンチモンの析出電位を測定し金-1.00V,銀-0.80V,水銀-0.80V,カドミウム-1.20V,亜鉛-1.50V,アンチモン-1.25V,銅-1.55V(<I>vs</I>.S.C.E.)の結果を得た.<BR>(2)各金属イオンについて定電位電解を行い銅を除く他の金属は常温で定量的に電解析出するが銅は電解温度60℃以上で定量的に電着することを確めた.<BR>(3)定電位電解法で銀-カドミウム,カドミウム-亜鉛,銀-亜鉛,銀-銅,水銀-銅の電解分離定量を試み好結果を得た.
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