サンゴ礁掘削研究の課題と展望:完新世のサンゴ礁生態系復元にむけて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
過去のサンゴ礁生態系の復元にむけて,サンゴ礁掘削研究が行われつつある.それは,長期間の地質試料から得られる情報をもとに,グローバルおよび人為的なストレスに対する生態系の応答予測への要請が高まってきたためである.近年みられるサンゴ被度の減少や種多様性の低下が,人間活動に伴う特異的なものか,以前から生じていた普遍的なものか,現在のところ明確ではない.また,完新世の海面上昇中に生息していたサンゴ群集の構成や種数はこの数年間で明らかとなってきたが,構成種の成長に関する生態学的戦略や,礁形成過程での群集遷移については不明な点が多い.今後は,これらの課題を解決し,サンゴ礁生態系の復元と確かな将来予測を行うために,地質学的スケールの解析に加え,より時間解像度の高い生態学的スケールの解析に取り組む必要がある.
論文 | ランダム
- 差異の科学性への誘惑--久松義典のアイヌ論から出発して
- 会員の声 学校の声 週刊現代の記事『「理系の人生」得か損か』の感想(2004年2月に掲載)
- 「研究倫理コンサルテーション」の現状と今後の課題 : 東京大学医科学研究所研究倫理支援室の経験より
- 特別養護老人ホームの看取り介護についての入居時の意向確認に関する研究
- 母体胎児外科手術の倫理問題