蛍光偏光法によるリンパ球の細胞質粘性の測定 : 蛍光スペクトル, 励起スペクトルの検討
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概要
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リンパ球の細胞質粘性を, 螢光偏光法で測定する方法における散乱光について検討した結果, 励起光と同じ振動面の光が散乱光の主成分であったが, 測定には影響はなく, FITCフィルターとY50の使用で半減出来た.FDA分解時間の経過とともに螢光偏光度は低下し, 7分以上を経過すると細胞外への遊出が多くなり, 螢光偏光度は高くなる.従ってFDA分解時間は一定でなければならない.非刺激リンパ球及びPHA刺激リンパ球の螢光強度と螢光偏光度の励起波長依存性と観測波長依存性の検討において, それぞれ波長依存性があり, 螢光強度が強い程, 螢光偏光度は低下した-PHA刺激リンパ球の螢光強度は, 螢光強度の強い波長域 (510〜520nm) で, 非刺激リンパ球の螢光強度より強く, そのスペクトルは5mn高波長に移動した.PHA刺激リンパ球の螢光偏光度は, 全ての波長において, 非刺激リンパ球のそれに比して10〜15%低下した.励起波長と螢光波長が一定ならば, 螢光偏光度は励起光の強度に依存せず一定であった.
- 社団法人 日本分光学会の論文
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