EDTAによるFe<SUP>3+</SUP>,Fe<SUP>2+</SUP>混合液中両者の分別定量法について
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概要
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EDTAによるFe<SUP>3+</SUP>定量法は多く発表されているがFe<SUP>3+</SUP>,Fe混合液より両者を分別定量する方法は特に見受けられない.Fe<SUP>2+</SUP>をEDTAによって誤差約0.1%の範囲内で定量しうる最低pHは5附近であり,(その時の錯塩生成定数は14.45),それ以下のpHではFe<SUP>2+</SUP>-EDTAの錯塩安定度は急激に減少するが,Fe<SUP>3+</SUP>にあっては最低pHが2附近なので(この時の錯塩生成定数は25.1),pHを2附近まで低下させることによってFe<SUP>2+</SUP>の影響を受けることなくFe<SUP>3+</SUP>の定量が可能と考えられる.著著はこの方法を検討すると共に,土壌の熱塩酸浸出液に応用して従来のTiCl<SUB>3</SUB>法と比較したのでその結果を報告する.
- 社団法人 日本分析化学会の論文