カルボニル化合物の迅速比色分析法
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概要
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ニトロベンゼン誘導体がジメチルホルムアミドおよびアルカリによって特異な呈色反応を行なうことはすでにPorterが報じた.著者らはフェニルヒドラジン,およびフェニルヒドラゾンのニトロ誘導体のジメチルホルムアミド溶液中における呈色反応を検討したところ,つぎの事実をみとめた.すなわち,各種カルボニル化合物から得られた4-ニトロフェニルヒドラゾンは多くの場合,鋭敏に赤ないし青色を呈するのに反し,4-ニトロフェニルヒドラジンはすみやかに退色して淡黄色を呈する.以上の知見をカルボニル化合物の比色分析に応用するために,呈色およびヒドラゾンの生成反応における諸条件を分析的に検討した結果,4-ニトロフェニルヒドラジンを用いるカルボニル化合物の検出あるいは定量方法を案出した.本法は従来の分析方法と異なり,ヒドラゾンを分離する必要がないので,分析操作はきわめて簡易,かつ迅速であり,3〜4μgmolの試料が通常変動係数2%で比色定量できる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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