銀(III)錯化合物を用いるマンガンの比色定量法
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概要
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マンガンをMnO<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>として比色定量する場合の酸化試薬として,過ヨウ素酸銀(III)カリウム{potassium diperiodatoargentate(III)}あるいはテルル酸銀(III)カリウム{Potassium ditelluratoargentate(III)}の水溶液を用いる方法を検討した.これらの試薬溶液は過ヨウ素酸カリウムまたはテルル酸カリウムの水酸化カリウム溶液に硝酸銀を加え,過硫酸カリウムとともに煮沸酸化して調製した.微量のマンガンを含む1~5<I>N</I>硫酸酸性溶液に試薬を加え,60~100℃に数分間加熱すれば酸化は完了し安定なMnO<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>の呈色が得られる.従来から用いられている過硫酸塩,過ヨウ素酸塩あるいは過酸化銀などに比べて反応速度が大きく呈色が安定であった.過ヨウ素酸銀(III)塩に比べてテルル酸銀(III)塩の場合はいくぶん温度の影響がある.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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