ジチゾンによる銅の定量法 : 微量金属のジチゾンクロマトグラフ分析法(第8報)
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概要
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銅,亜鉛,ニッケル,コバルトを同一試料から系統的にクロマトグラフ法で定量するために,銅を酸性から直接抽出し比色定量する方法を検討した.銅は塩酸溶液からよりも硫酸溶液からよく抽出され水銀に類似している.ジチゾン濃度およびジチゾンの液量を増加することにより,より強い酸性溶液から抽出することが可能である.抽出比色法に最適な酸度は0.1〜0.5<I>N</I>で,ジチゾン濃度は1.5±0.5×10<SUP>-4</SUP><I>M</I>であった.ふりまぜ時間は抽出率に影響しない.銅を抽出した残液から亜鉛,ニッケル,コバルトを定量することができる.銅の抽出液をクロマトグラフ法で検討すると,混入するおそれのある水銀,パラジウム,ビスマス,銀を検出することが可能である.いわゆるエノル型銅錯塩はクロマトグラフ法で容易に溶離されるが定量に用いることはできなかった.
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