硝酸繊維素中の窒素定量方法の比較
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概要
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硝酸塩試料の場合と異なって硝酸繊維素試料中の窒素を種々の方法で定量して見ると,その結果が相違することが多い.たとえば,Verschragenの研究でも定量方法により結果に大きい差を生じている.<BR>硝酸繊維素中の窒素定量では,工業的には比較値でよく定量値にかたよりがあっても製品を同一の方法で分析して比較すればよい場合もある.しかし一方,正確な値を必要とすることが多く定量方法により結果に差があるならこれを明らかにせねばならない.そこで硝酸繊維素試料に適用できる方法で,著者研究の方法,Lunge窒素計法など6方法をとりあげ同一試料を用いる比較実験をした.<BR>著者の比較実験がVerschragenやFauthらの比較実験と相違するのはつぎの点である.<BR>(a) 著者研究の迅速法と従来法との比較をし,Lunge窒素計法の誤差の構成を明らかにしたのでこれによる値を基準として考察した.<BR>(b) 従来の研究では標準液の標定にそれぞれ異なる標準物質を用いているが,著者の場合は滴定法で使用する標準液はいずれも0.1<I>N</I>硝酸を基準として標定し標準物質による差がないようにした.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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