バソフェナントロリンによる微量鉄の迅速光度定量 : 痕跡金属の吸光光度定量法に関する研究(第1報)
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概要
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従来,バソフェナントロリンを用いる鉄の吸光光度定量には溶媒抽出法がおこなわれていたが,筆者らはエタノール-水混合溶媒中で発色させることにより迅速かつ正確に直接定量する方法を検討した.<BR>第一鉄イオンとバソフェナントロリンは10%エタノール中において可溶性の赤色キレートを生成し,波長533mμに最大吸収を示し,その分子吸光係数は22,400である。この呈色を用いて鉄を定量する場合,呈色はきわめて安定でpH2〜6の範囲にわたって一定の吸光度をあたえ,5〜100ppbの範囲で鉄の濃度と吸光度との間に比例性がある.本法の感度は溶媒抽出法よりいくぶん劣るけれどもその定量操作はより簡単で迅速である.また本法はCu<SUP>2+</SUP>(10倍以上),Co<SUP>2+</SUP>(40倍以上),CN<SUP>-</SUP>(6倍以上)およびシュウ酸イオン(100倍以上)の妨害をうける.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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