多量のリン酸の存在におけるケイ酸の比色定量 : リンモリブデン酸の分解試薬を用いる方法
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概要
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多量のリン酸の存在においてケイ酸を比色定量するために,リンモリブデン酸の分解試薬を用いる方法を検討した.その結果,リンモリブデン酸を分解する能力はクエン酸>シュウ酸>酒石酸の順であり,分解試薬としてクエン酸が最も適当であることを認めた.クエン酸を用い,リン酸が200mgPO<SUB>4</SUB>/<I>l</I>までの存在で,2〜40mgSiO<SUB>2</SUB>/<I>l</I>のケイ酸を定量する方法を次のように決定した.試料溶液50m<I>l</I>をとり,これに3<I>N</I>硫酸2m<I>l</I>および10%モリブデン酸アンモニウム溶液4m<I>l</I>を加え,ケイモリブデン酸が最高着色度に達したのち,1<I>M</I>クエン酸溶液2m<I>l</I>を加え,1分間放置後,420mμで吸光度を測定する.誤差はケイ酸が2mg/<I>l</I>では±3%以内,40mg/<I>l</I>では土2%以内である.なお,クエン酸がリンモリブデン酸を分解するのは,モリブデン酸(モリブデンとして)とクエン酸が2:1の割合で錯塩をつくるためと考えられる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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